この度、日本でもトップの人気を誇る外資系スポーツメーカーの、千葉県富里市にある販売店の床張り替え工事を施工いたしました。勾配があり滑りやすい床をなんとかしたいといったご依頼でした。
ビフォーアフター
床張り替え前の問題点
写真では少しわかりにくいのですが、黄色と黒のゼブララインの箇所がフロアからドアに向かって”緩やかな勾配”になっています。今まではこの上にマットを敷いたりして工夫していらしたようなのですが、そのために見栄えが良いものとは言えない状態になっていました。
雨の日に滑ったり、小さなお子様がつまづいてしまったりして危ないのでどうにかしたい。
と、担当者様からご相談をいただきました。
解決方法をご提案
勾配を根本から解決するには”低い床を上げる”または”高い部分を削る”しかないのですが、高い部分は配線等を通すためにわざと高くなっており(OAフロア)、低い部分を上げるとドアの所で急に段差になってしまい危険です。また、費用もかなり高額になってしまいます。
担当者様にご提案・ご相談の上で、今回は既存のフロアタイルよりも滑りにくい加工がされている「 防滑フロア」に貼り変える工事を施工させていただくことになりました。
使用する床材は沢山のサンプルの中からお選びいいただきました。
リフォームは新設工事より大変!?
施工上の懸念点・苦労した点 その1
既存のフロアタイルは500㎜×500㎜でしたのでこのサイズに合わせて防滑タイプのフロアタイルを探したのですが、各メーカーはどうやら現在製造していないようでした。
防滑タイプのクッションフロアならあるのですが(フロアタイルとクッションフロアは別物です)、クッションフロアは500㎜×500㎜のような一枚単位ではなく「一ロール」単位等になるため、既存タイルに合わせるとなると1ロールを500㎜×500㎜に手作業で切らなければなりません。
どうしても人間の手作業では0.5㎜~1㎜程度の誤差が生じてしまい、そうなると全体的に段々とずれが生じて変な仕上がりになってしまいます。つまりもの凄く手間がかかります。
担当者様に相談したのですが、はやりそこは500㎜角で合わせてほしいとのお返事。
初めは手作業で切っていたいのですが…やはり誤差が出ると後の作業が大変になるため途中で「500㎜角に切りそろえる道具」を手作りして切っていきました。
施工上の懸念点・苦労した点 その2
フロアタイルは通常4㎜厚なのですが、クッションフロアは通常2.5㎜厚になっています。既存床を全て撤去して張り替えるのであればこれでも問題はないのですが、今回は一部分のみの張替えのため既存床との高さが合わなくなり段差ができてしまいます。
そのため2㎜の下地材を敷いた上にクッションフロアを貼る事で、高さ合わせの問題はクリアしました。
施工上の懸念点・苦労した点 その3
その2で下地材を敷いたことにより、今までわからなかった新たな問題が発生しました。
現場はショップのため通常使用されるような臭いの出る溶剤系の接着剤を使用することができません(次営業日に差し支えるため)。ですので今回は低臭接着剤を使用したのですが、低臭接着剤を下地材が思った以上に吸い込んでしまい用意した材料では足りなくなってしまいました。
吸い込みがはげしいとわかった時点で追加購入したため作業が空くことはありませんでしたが、まさかの事態でした。
施工上の懸念点・苦労した点 その4
既存フロアタイルをはがしたところ、下地はモルタル・鉄・木の三種類でした。モルタルには接着剤が残り、鉄部には錆が発生し、でこぼこしていました。
クッションフロアは下地材を敷いてもでこぼこを拾いやすい建材ですので、事前に多少でこぼこの残るリスクをご説明してありました。除去できることろはできる限り時間を割いて除去し、施工いたしました。
でこぼこがある分、長さが僅かに足りなかったりしてこれはまた大変な作業になるのですが、できる限り除去したことで綺麗に仕上げることができました。
担当者様から大満足とのお言葉をいただきました!
全体的にスタイリッシュになり、かつ滑りにくくなったことで安全性もあがりご満足いただけました。
でこぼこの存在も見た目では全くわかりません。見切りも綺麗にそろえられ500㎜角に切った甲斐のある仕上がりです。
この度はリコニーホームにご依頼いただき、誠にありがとうございました!
ショップ等人の出入りの多いところでは安全性が最優先される場所でも、防滑クッションフロアをご採用いただいたことでお客様を出迎えてくれる機能的かつスタイリッシュな出入り口になりました。